小林美希(こばやし みき)

東京女子大学現代文化学部言語文化学科卒業後,メーカーに勤務し,秘書業務,営業事務を行い,その後,日系航空会社のグランドスタッフとして成田国際空港で働いてきました。

JSL児童に教科学習支援をした経験から,年少者日本語教育に興味を持ち,2006年に修士課程に進学しました。

修士課程修了後は,早稲田大学日本語教育研究センターや国内私立高校,都内公立小中学校において,留学生やJSL児童生徒の日本語教育に携わってきました。

JSL高校生に対する小論文の授業を担当したことや,早稲田大学グローバルエデュケーションセンターで「学術的文章の作成」の指導員として勤務し,アカデミック・ライティングについて学んだことから,JSL高校生の書く力の育成についてより研究を進めていきたいと思い,2021年に博士後期課程に進学しました。

教師として働きながら,育児をしながらの研究生活,前向きに努力していきたいと思います。

研究・関心

JSL高校生に対して小論文の指導を行う中で,子どもたちにとって母語ではなく,日本語で「書く」ということにはどのような意味があるのか,ということを常に問いながら授業をしています。JSL高校生の自己形成や自己実現を支える書く力の育成について,言語教育の観点から明らかにすることをテーマに研究を進めていきたいと思っています。

学位論文

  • 小林美希(2008).『JSL生徒に対する「内容」と「ことば」を統合した日本語読解支援――スキャフォールディングと子どもの主体性の視点から』早稲田大学大学院日本語教育研究科修士論文(未公刊).

業績

  • 小林美希(2020).JSL高校生のアイデンティティの構築を支える「書く」日本語授業実践――「自分自身」と「他者」の観点から『ジャーナル「移動する子どもたち」――ことばの教育を創発する』11,1-26.http://hdl.handle.net/2065/00074677
  • 小林美希(2014).JSL児童が学習文脈に参加するために必要な「ことばの力」の育成に向けて――「書き」に焦点を当てた日本語支援実践から『ジャーナル「移動する子どもたち」――ことばの教育を創発する』5,1-23.http://hdl.handle.net/2065/00063263
  • 小林美希(2009).子どもの主体性を重視する年少者日本語教育に向けて――JSL生徒に対する日本語読解支援の分析から.川上郁雄(編)『「移動する子どもたち」の考える力とリテラシ――主体性の年少者日本語教育学』(pp. 61-83)明石書店.
  • 小林美希(2008).JSL生徒に対する「内容」と「ことば」を統合した日本語読解支援の可能性『早稲田日本語教育学』3,39-52.http://hdl.handle.net/2065/28930
  • 小林美希(2007).「教師成長型」教師養成の意義と可能性『早稲田大学日本語教育実践研究』6,81-90.http://hdl.handle.net/2065/26571
  • 小林美希(2007).JSL生徒の「主体的な学び」をどのように捉えるか――日本語読解支援における垂直的相互作用への注目『早稲田大学日本語教育実践研究』6,37-46.http://hdl.handle.net/2065/26583
  • 小林美希(2007).JSL生徒の「ことばの力」の育成を目指した日本語読解支援――「内容」と「ことば」の統合の視点から『年少者日本語教育実践研究』9,1-19.[DOWNLOAD: PDF
  • 小林美希(2007).JSL生徒にとっての「読み」の意義―日本語能力調査における読解過程研究から『M1論文』早稲田大学大学院日本語教育研究科年少者日本語教育研究室.