18期生(2009年度9月入学)

山崎尚子 (やまざき なおこ)

研究・関心

これまで補習授業校に集まる子どもへの日本語教育について学んできました。現在は,かつて自身が経験したことばの支援は,移動する子どもに日本語を教えるときにどのように活かされ,さらに実践を重ねることで,子どもと関わることで変容するのかということを考えています。ことばの支援と教師の成長ということに焦点を当てて考えていきたいです。

自己紹介

中央大学文学部社会学科社会学コース卒業。高校生の時に父親のアメリカ赴任をきっかけに渡米。滞在中に多くの人に言葉の面で支えられ,そこから人に言葉を教えるということに興味を持つ。

大学では社会学を専攻し,補習授業校についてどんな機能や意味があったのかという視点から卒業論文を執筆。大学卒業後,日本語教師養成講座を受講する。補習授業校や,複数言語環境で年少期を過ごす子どもたちの環境をさらに勉強したく進学を決意。自身が年少者という立場の時に受けた経験を,論文に活かしていきたい。

修了後の進路

修了後は,企業へ派遣される日本語教師として働きます。その他にも日本語教室や,ボランティア教室などに参加する予定です。神奈川県での活動が中心となると思いますが,2年間で学んだことを生かし,様々な場で行われている成人,年少者への日本語教育に関わっていきたいと思います。

業績

論文
  • 山﨑尚子(2011).『実践者の「経験」から探る年少者日本語教育実践――「ことばの力」はどのように見立てられるのか』早稲田大学大学院日本語教育研究科修士論文(未公刊).
  • 山﨑尚子(2011).年少者日本語教育における教育実践者の変容を考える――「私」を軸に3つの実践を振り返る試みから『年少者日本語教育実践研究』16,35-43.
  • 山﨑尚子(2010).初期指導の生徒を複数の視点から支援する意味『年少者日本語教育実践研究』15,27-35.
  • 山﨑尚子(2010).生徒の文脈を生かす日本語授業を目指して『年少者日本語教育実践研究』14,31-41.
発表
  • 山﨑尚子(2011年8月20日).「年少者日本語教育における実践者の変容を考える――教育実践を通して実践者に求められる力とは何か」2011世界日本語教育研究大会(天津外国語大学).
  • 山﨑尚子(2010年2月24日).「年少者日本語教育における教育実践者の変容を考える――「私」を軸に3つの実践を振り返る試みから」関東:年少者日本語教育研究フォーラム(早稲田大学).

李玲芝 (い よんじ)

研究・関心

「移動する子ども」が,どのようにアイデンティティを形成していくのかということに興味があります。

修士論文では「移動する子ども」である自分の経験をテーマとした自己エスノグラフィーを書きました。

自己紹介

韓国出身,漢陽大学校 日本言語文化学科卒。

子どもの頃の滞日経験から日本語を話すようになりました。「日本語を忘れたくない」「韓国語も上手く話したい」,このような気持が研究テーマに至る問題意識となりました。卒業後は大学職員として国際業務に携わる予定です。

論文・ほか

  • 李玲芝(2012).『生の中でくりかえし位置づけられる「ことばの学び」―「移動する子ども」だった私の自己エスノグラフィーから―』早稲田大学大学院日本語教育研究科修士論文(未公刊).
  • 李玲芝(2010年12月18日).ラウンドテーブル「『移動する子ども』の私たちが語ることばとアイデンティティ」Language and Identity of Children Crossing Borders,第12回早稲田こども日本語研究会(早稲田大学).