15期生(2008年度4月入学)

井口翔子(いのくち しょうこ)

自己紹介

早稲田大学第一文学部総合人文学科人文専修卒業。学部時代は人間の移動への関心から文化人類学を勉強し,「日系ニューカマーの子どもの教育と生活」について日本語教育ボランティアの場をフィールドに卒業論文を執筆しました。在学中,「日墨研修生・学生等交流計画」によりメキシコ国立自治大学へ留学し,在メキシコ日系人社会と関わる機会をもちました。2008年,早稲田大学大学院日本語教育研究科修士課程に進学。地域での日本語教育ボランティア,「日本語を母語としない親と子どものための進路ガイダンス」実行委員として活動し,また,中学校における取り出し支援に関わりました。

研究・関心

日本国内外の日本語を母語としない子どもたちへの言語教育に関心があります。特に,子どもにとっての日本語学習の意味や日本生活の意味を形成するために,日本語教育が何をできるのかを考えています。日研時代に出会った「実践研究」の考え方にもとづき,実践の中から発見,成長していきたいと考えています。

修了後

修士課程修了後,2010年6月よりJICA日系社会青年ボランティアとして,ドミニカ共和国ドミニカ日系人協会へ派遣予定。ラテンアメリカにおける継承日本語教育に関わります。

論文

  • 尾関史,浅井涼子,井口翔子(2010).日本語教育におけるポートフォリオ評価の可能性.細川英雄『日本語センター及び日研におけるポートフォリオ実施のための理論と実践』(pp.13-21)早稲田大学日本語教育研究センター一般研究(2009年重点研究)中間報告書.
  • 井口翔子(2010).『年少者日本語教育における「実践研究」の意味を考える――JSL中学生への日本語支援実践を通して』早稲田大学大学院日本語教育研究科修士論文(未公刊).
  • 井口翔子(2009).子ども自身が日本語学習・日本滞在を意味づけられるための支援――短期滞在のJSL中学生が日本で学ぶことをどう支えるか『年少者日本語教育実践研究』13.
  • 井口翔子(2009).多様な他者との出会いから子どもを取り巻く環境を捉え直す――第12回「わにっ子ワンデイキャンプ」から見えたこと『年少者日本語教育実践研究』12.
  • 井口翔子(2009).JSL生徒が必要とする表現を支えるための日本語支援――「国の紹介ポスター」と「対話作文」の試み『年少者日本語教育実践研究』12.
  • 井口翔子(2008).JSL児童の産出を促す活動の試み『年少者日本語教育実践研究』11.

研究発表

  • 武一美,古屋憲章,坂田麗子,市島典子,尾関史,田中里奈,浅井涼子,井口翔子(2010年3月20日).「自律的日本語学習の実現に向けて――学びをつなぐポートフォリオとは何か」早稲田日本語教育学会2010年春季大会(東京:早稲田大学).
  • 井口翔子(2010年3月20日).「『実践研究』が年少者日本語教育実践にもたらす意味――あるJSL中学生への日本語支援を例にして」早稲田日本語教育学会2010年春季大会(東京:早稲田大学).
  • 井口翔子(2010年2月15日).「日本語教育は子どもの日本滞在・日本語学習をどのように意味づけられるか」第1回関東:年少者日本語教育フォーラム(東京:早稲田大学).
  • 井口翔子(2009年11月1日).「支援者の『内容』に対する意識と実践の変容過程――短期滞在のJSL中学生に必要な日本語支援とは何かを考える」年少者日本語教育学を考える会第6回研究集会(東京:早稲田大学)
  • 浅井涼子,井口翔子,野口ひとみ,宮川愛梨(2009年3月28日).「子どもたちの『出会い』とことばの学び――『わにっ子ワンデイキャンプ』が目指すもの」早稲田日本語教育学会2009年春季大会(東京:早稲田大学).
  • 浅井涼子,井口翔子,野口ひとみ,宮川愛梨(2009年2月14日).「人との出会いから生まれる学び――『わにっ子ワンデイキャンプ』を通して」第10回早稲田こども日本語研究会(東京:早稲田大学).

実践報告

  • 井口翔子(2010~2012).「カリブ海で考える@ドミニカ共和国日本語学校」早稲田大学大学院日本語教育研究科川上郁雄研究室.https://gsjal.jp/kawakami/inokuchi1.html

野口ひとみ(のぐち ひとみ)

研究・関心

「遠隔教育」に関心があります。遠隔教育で日本語を学ぶ子どもたちが,どのような「ことばの力」を身につけていくのかを研究しています。現在,音声通話ソフト「Skype」を用いて,子どもたちに遠隔日本語授業を行っております。

自己紹介

学習院大学文学部日本語日本文学科卒業。日本語教育を専攻として学んでいく中で様々な学習者層の現状を学びました。その中で一番興味を抱いたのが年少者日本語教育です。

大学4年次に豊島区の小学校で教育実習を行った事をきっかけに,年少者日本語教育への興味がさらに強くなり,進学を決意しました。

将来は,遠隔日本語教育に携わりたいと考えております。

論文

  • 野口ひとみ(2010).『実践者と子どもの関係の中で育む「ことばの力」――遠隔日本語教育実践を通して』早稲田大学大学院日本語教育研究科修士論文(未公刊).