交換留学生・交流留学生

Boonrod Waralee(ブンロード ワラリー)

タイのバンコク出身です。大学の時代英語を専攻していましたが,2017年~2018年の間に名古屋大学で1年間交換留学しました。そこで初日本語教育入門の授業を取ったきっかけで,日本語教育の世界に興味を持ってきました。そして帰国後,家庭教師としてタイの高校生や小学生に日本語を教えました。しかし,元々英語を専攻していたので,学生は日本語の英語からの外来語や和製英語と接直するとき,なぜ困難があるのか,答えを見つけたいと思います。

研究内容

タイ語母語話者の日本学習者における外来語の誤用に関する研究したいと思います。現在,日本企業はタイ人を採用する傾向がありますが,タイ人は実際に日本人と会話を取る際,外来語や和製英語が理解できないことがよくみられます。特に工場や専門用語が多く含まれる職場で,それは確かに日本語化の発音に違和感があるせいが,それに加えて何か原因になるか,それを見つけようと思います。

Fraoua Sarah(フラワ・サラ)

フランス・パリ出身です。パリソルボンヌ大学で勉強しています。ジャーナリズムおよびコミュニケーション,文学,言語学関連分野を学び,Letter Edition Media Audiovisualの学士号を取得しました。2016年より,修士課程においてフランス語応用言語学を専攻しております。毎年フランス語の教育経験が必要なため,日本人対象のフランス語授業を行っております。将来は日本でフランス語を教えたいと考えています。一年間,比較言語学を勉強しておりましたが,指導教官と相談した結果,日本語とフランス語の比較について研究することにしました。日本では小宮研究室のゼミに参加させていただいており,研究に関連する知識を学びたいと思います。現代日本語における「私」に関する表現について研究していますが,博士課程においても勉学を続けられたらと思います。

研究内容

私の研究テーマは「日本語における「私」に関する表現」です。現代日本語における歴史的発展に焦点を当て,「個」の構築および変化(状況,空間,社会),言語学の発展(借用,意味,革新など)の視点から研究しております。「私」に関する表現には,対人コミュニケーションにおける異なる認識が反映されていると思います。インターネットではコミュニケーション(双方向のもので,19世紀における,新聞を読んで終わってしまうようなメディアとの一方的にしか行なわれていたかったコミュニケーションではない)を強化し,ことばの大きな発展を可能とする場が作り出されていると思います。

私は日本語力を高めなければなりません。ほかの院生と共有できるように,広い視野を保ち,自分の能力を高め,研究を深めていきたいと思います。

馬駸(マ シン,MA Qin)

2017年4月〜2018年3月

中国の江蘇省出身です。2011年9月から2015年7月まで,国立華僑大学(福建省)の外国語学院で,日本語を勉強していました。卒業論文は歌詞における振り仮名,例えば「勇気」と書いて「つばさ」と読むような「表現としての振り仮名」とそれに使われたレトリックについて書きました。2015年9月から大連外国語大学の大学院に入り,日本語学院で言語学について勉強してきました。

学部時代一度文化研修で日本に来ましたが,期間が短かったため,心残りが多くありました。この度交換留学のチャンスに恵まれ,日本人だけではなく,日本の社会や文化なども身をもってさらに知っていきたいです。日本での留学生活は必ず今後の研究に役立つ貴重な経験になると思います。

研究内容

ネット用語に使われているレトリックについて研究しています。ゲームの中の難解の略語に興味が湧いたのをきっかけに,日本語のネット用語に関心を持つようになった。考えてみれば,インターネットの普及により,中国語のネット用語も盛んになていて,その中に似たようなものがあり,外国人中国語学習者にとって,それらもかなりわかりにくいものであろう。

日本語と中国語のネット用語は果たしてどのように作られたのか,新しい言葉が作られるのに,表現技法のレトリックの役割を無視してはいけない。そのため,レトリックを中心に日本語と中国語のネット用語の形成について研究して行きたいと思う。

孔卓群(コウ タクグン,Kong Zhuoqun)

2016年9月~2017年8月

中国出身です。2011年~2015年,中国の福建師範大学で日本語を専攻し,その後,2015年から華東師範大学の修士課程で日本語の語彙研究を進んでいます。2016年9月~2017年8月,交換留学生として小宮研究室で勉強することになりました。複合動詞の習得に関心を持っています。

研究内容

複合動詞の習得を中心に研究しています。複合動詞は日本語にも中国語にも存在します。中国語母語話者にとって,日本語の複合動詞の習得に何が難しいなのか,習得のプロセスにおいて,母語はどのように学習者を影響するのか,特定したある複合動詞の習得状況はどうなるのかなど,文献と調査の両方から複合動詞の習得にまつわる諸々を究明し,学習者のご参考になればと思います。

カンプアン ナッタゴン(Khampuan Natthakorn)

2016年9月~2017年2月

タイのチェンマイ出身です。外国語を教えることが好きなので,日本語教師という職に興味を持っていました。2011年1月からパヤオ大学人文学部日本語学科に日本語教員として働いてきました。日本語教師をしている最中,主に初級文法・会話の授業を担当して日本語を副専攻にしていた学生に教えました。学生たちが日本語を学習してばかりいたので,日本に関しての文化・社会の知識がまだ足りないと思い,自分は日本文化を学ぶことが好きだし,学部長から休職して進学することに許可をいただきました。そのために,2015年8月にチェンマイ大学人文学部で日本文化・社会的を学ぶ日本研究修士課程に進学することにしました。2年生の前期,早稲田大学SENDプログラムのおかげで,日本に留学することになっています。日本語の授業ばかりか,日本人の生活・文化なども体験できました。この貴重な経験は,是非自分の研究やパヤオ大学の学生に役立つと思っています。

研究テーマ

女幽霊と日本における社会問題の暗黙面――1990年代から2000年代にかけての日本のホラー映画を中心に

Aulia Arifbillah Anwar(アウリア アリフビッラ アンワル)

2015年9月~2016年2月

インドネシアのマカッサル出身です。2007年にハサヌッディン大学の日本語学科で勉強し始めました。2010年~2013年は国立第22高等学校で日本語を教えました。2013年7月にパジャジャラン大学の日本言語学院で勉強し続けます。日本語の比喩についてもっと知りたいです。2015年9月7日から早稲田大学の日本語教育研究科でSENDの留学生として勉強しています[関連:Waseda SEND Program]。この機会においてたくさんの貴重な経験がほしいです。

研究内容

「夏目礎石の心における直喩について」,認知言語学からみた分析を書く準備しています。直喩から言葉や文化や普遍性の関係を分析しています。

姜春梅(ジャン チュンメイ,Jiang Chunmei)

2015年4月~2016年2月

私の出身は中国東北地方の黑龍江省です。2013年7月に中央民族大学(北京)から卒業して,2014年3月から韓国の高麗大学で韓国語文化教育を勉強するようになりました。今は修士二年生です。なお,今年2015年の4月から2016年2月まで一年間交換留学生として早稲田大学で勉強するようになりました。専攻は韓国語教育ですが,なぜ日本に来て日本語教育を研究しているかと思うかも知れませんけど,実は中学校の時から日本語を勉強し始めて,ずっと日本語に関心を持って来て,日本での生活を憧れていました。そして,今度の機会を通して日本語だけでなく,日本の歴史や,日本の文化日本事情について多く勉強したいです。

研究内容

中国人学習者における韓国語外来語の教育方案 近年グローバル化と外国文物の輸入にしたがって,韓国語の外来語は数多く増えてきて,外来語の学習はすでに韓国語学習者に大きな負担になりました。そして,近年日韓両国に起こっている外来語の多用,誤用,氾濫問題が注目されています。なお,現在韓国語学習者の半分以上は中国語母語話者です。外来語に一番不得手な学習者も中国母語話者だと考えます。なぜなら,中国は中国語自体の言語特徴と外来語受容政策によって,韓国語あるいは日本語とは違って音訳外来語に馴染めていないだからです。それで,中国語母語話者の外来語学習難点を改善できる教育方案を考察したいです。

Rudeemad Rodsuk(ロードスク ルディーマード)

2014年9月~2015年1月

タイのバンコク出身です。子どもの時から,勉強するのが好きで,いくつか教師になりたいです。将来教師になるために,色々な本を読んでいて一生懸命に勉強していましたが,何の教師になるかまだ分からなかったです。高校1年生の頃,日本語を勉強し始めました。その時,「漢字」という複雑な文字を初めて見て,漢字自体に興味を持ち始めました。非漢字圏の私は漢字は困難な項目と言っても,その難しさを克服するのは面白い感じがしました。

また,大学3年生の頃,一年間日本でSENDプログラムを通して留学したことがあります。日本で留学したおかげで,言語知識はもとより,日本文化,社会,日本人の様々な見解も見られました。一年間日本に住んで,教科書以外,自分で探せる経験からこそ,限りがないほど勉強できることがたくさんありました。やっと,私は日本語教師になるという目標を見つけました。

研究テーマ

  • タイにおける中級レベル漢字教育に適したシラバスの考察

高 爽(コウ ソウ, Gāo, shuǎng)

2008年10月~2010年3月

中国の遼寧省出身です。大連外国語学院日本語学科を経て,北京語言大学日本語言語文学専攻の修士課程に入りました。今回,学校間の協定により,交換留学生として早稲田大学へ参りました。在学中,中国の日本系企業で中国語社員に対して日本語を教えるアルバイトをしました。今回,貴重な留学チャンスを大切にし,日本語の語学力を磨きながら,日本語教育学の専門知識を身につけたいと思っています。

研究テーマ

日本語はオノマトペに富む言語だと言われていますが,中国語では一般にそれほどオノマトペは多く見られません。したがって,中国人学習者が,日本語を学ぼうとするときにはオノマトペが大きな障害になると考えられます。上級の日本語学習者にしても,オノマトペをうまく運用できるどころか,オノマトペに出会うと困惑することが多いのが事実です。また,中国における日本語教育の現場を見ると,オノマトペの教育はまだ十分に重視されておらず,有効な教授法が築かれていないのではないかと感じています。修士論文は中国人学習者におけるオノマトペの習得状況を考察し,学習に必要な語彙と有効な教授法を検討することによって,これからのオノマトペ教授に僅かながらでも役に立つことができればと考えています。

庄 倩(ショウ セイ,Zhuāng, Qiàn)

2007年10月~2008年6月

中国の江蘇省徐州市の出身で,中国南京大学外国語学院の外国語言語学及び応用言語学の博士課程で勉強をしています。その期間から貴重な一年間の留学の機会を頂いて日本に参りましたが,語学と教育学についての教養,特に興味深い語彙と語彙教育の専門的かつ体系的な理論や知識を身につけたいと思います。

研究テーマ

日本語においては中国語と字形が同じような漢語がたくさんあります。中国人の学習者にとっては親しみが感じられる言葉ですが,そのことが必ずしも習得に助けになるわけではありません。特に,先行研究によれば,日中同形類義語は学習者にとって学習するのが一番難しい語彙だと言われていますが,その難しさがどのように生じるのか,どのように難しいのかということは明らかにされておらず,実証研究を通して究明する必要があります。その上で,中国語母語話者が日中同形類義語の難しさをどのように克服していくべきかということを考察するために,博士論文は「中国母語話者による日本語日中同形類義語の習得」をテーマにして書きたいと思います。自分の研究が日本語を勉強している中国人学習者の語彙習得に役立てるように望んでおります。