オープン教育センター開講科目(学部生対象)
「ことばの学びと学習環境デザイン」
2009年度秋学期からスタートしました。最新情報は,早稲田大学WEBシラバスで確認して下さい。
- 春学期,水曜2時限
- 担当教員:舘岡洋子
- 受講対象者:1年生以上
講義内容
授業の到達目標 日本語教育やことばの学習・教育に関心を持っている人を対象に,ことば(母語と外国語)を学ぶとはどういうことか,それが実現できる環境をデザインするとはどういうことかを考える。
全体は3つのユニットからなる。
ユニット1「言語学習の学習観」
- 外国語の学習について自分がもっている「学習観」を明らかにする
- それはどこから来ているか考えてみる
ユニット2「クリティカルな思考」
- 批判的に読む,考える,とはどういうことか
- 授業(早稲田大学日本語教育研究センター設置科目:クリティカル・リーディング)の目的と実践の概要を知る
- 授業例を体験し,考える
ユニット3「学習環境のデザイン」
- 学習環境とは何か
- 自分(または学習者)を取り巻く学習環境の振り返り
- 環境をどうデザインするか
- 学習者はどんなことができるか,どんなことをすべきか
- 教師や支援者はどんなことができるか,どんなことをすべきか
自分自身の外国語学習の経験を振り返りながら,言語の学習と教育について考える。授業は参加者同士のディスカッションを中心に進め,途中,各自が書いたレポートをコメントしあう活動(ピア・レスポンス)も行う。レポートは合計3回書くことになる。
授業計画
- オリエンテーション
- ユニット1: 言語学習の学習観(1)講義とディスカッション
- ユニット1: 言語学習の学習観(2)講義とディスカッション
- ユニット1: 言語学習の学習観(3)講義とディスカッション
- ユニット1: 言語学習の学習観(4)発表とディスカッション
- ユニット1: 言語学習の学習観(5)レポート1とピア・レスポンス
- ユニット2: クリティカルな思考(1)講義とディスカッション
- ユニット2: クリティカルな思考(2)講義とディスカッション
- ユニット2: クリティカルな思考(3)発表とディスカッション
- ユニット2: クリティカルな思考(4)レポート2とピア・レスポンス
- ユニット3: 学習環境のデザイン(1)講義とディスカッション
- ユニット3: 学習環境のデザイン(2)講義とディスカッション
- ユニット3: 学習環境のデザイン(3)発表とディスカッション
- ユニット3: 学習環境のデザイン(4)レポート3とピア・レスポンス
- まとめ(今までの振り返り)
教科書
特に定めない。
参考文献
- 舘岡洋子(2005).『ひとりで読むことからピア・リーディングへ――日本語学習者の読解過程と対話的協働学習』東海大学出版会.
- 池田玲子,舘岡洋子(2007).『ピア・ラーニング入門――創造的な学びのデザインのために』ひつじ書房.
上記以外に,毎週,必要な文献を紹介する。
評価方法
出席30%,ディスカッション・発表 30%,レポート40%
備考
たえず自分自身の学習観や言語学習の経験と照らし合わせながら考えてほしい。参加型の授業なので,自分の意見をもって積極的に参加することを期待する。