修士課程 46期生(2023年9月入学)
パッサウィー ナパボラクル
研究テーマ
公共空間における不特定多数に向けた掲示物における日本語表現―日本語母語話者と日本語学習者による理解困難の要因の比較と考察
自己紹介
学部時代は日本語を専攻し、日本人との交流会やイベントを通して異文化に触れる機会に恵まれました。日本語を学ぶことで、日本文化や日本社会への理解が深まり、その魅力に引き込まれました。また、日本語を学ぶことが異文化理解につながる点に強く惹かれ、日本語教育にも関心を持つようになりました。
現在は、日本語の表現や語用論理解に関する研究に取り組んでいます。特に、日本語学習者が直面する言語的・文化的な課題に関心があり、より分かりやすい表現のあり方を探求しています。異文化コミュニケーションや日本語教育に関心を持ち、研究を通じて、日本語を学ぶ人々にとって役立つ知見を提供できればと考えています。
石 依帆
研究テーマ
日中接触場面における「かな」の配慮機能―合意形成談話データをもとに
自己紹介
大学を卒業した後、中国の公立高校で4年間、日本語教師として勤めました。その中で、多くの学習者が日本語を中国語に翻訳しながら学ぶことを好む傾向があると感じました。しかし、日本語を直訳すると意味が変わってしまう表現も少なくありません。その一例が「どうかな」です。この表現は疑問の形をとりながらも、実際には否定的なニュアンスを含むことがあり、日本語の婉曲表現の一つと言えます。このような表現の背後には、話し手の配慮が見られます。こうした経験を通じて、学習者が日本語の配慮表現をどのように身につけられるのかに関心を持ちました。
柳 雅笛
研究テーマ
課題解決型話し合いの沈黙における非言語コミュニケーション
自己紹介
中国の高校で日本語を教えたことは日本語教育に触れたきっかけです。授業中の話し合いで、誰も話さないと気まずくなったり不安になったりする学習者がよく見えるが、問題視されていませんでした。その後、会話分析と非言語コミュニケーションという分野を知り、話さなくてもコミュニケーションが続いており、不安など必要がないと思うようになりました。このことを学習者に伝えるため、今のテーマを考え始めました。
金 佳賢
研究テーマ
体験談の語りにおける日本語学習者の聞き手ストラテジーと談話構造―接触経験の異なる学習者の比較分析
自己紹介
相手との会話が表面的なやり取りにとどまったり、突然終わってしまったりした経験はありませんか?会話は一人で成り立つものではなく、二人で共に築いていくものです。そのため、会話をさらに展開させるには、話し手だけでなく、聞き手としての言語行動も重要だと考えられます。
私は修士課程において、相手の話に対して共感や関心を示す聞き手行動について考察したいと考えています。それにより、日本語母語話者と非母語話者が円滑に会話を構築できるよう支援していきたいと思います。