シリーズ『日本語教育の過去・現在・未来』
日本語教育の発展に大きく寄与してきた水谷修先生(名古屋外国語大学学長)の,これまでの研究を5つのテーマに分類。さまざまな現場で実践に関わる日本語教育関係者が集結し,大胆な手法と発想で執筆しました。各巻は4部構成で,テーマを概観するタスク,先行研究の総括,今ある問題や課題についての研究論文,そして未来への展望と提言,という順になっています。現場で活躍する先生方や教師を目指している方々など,日本語教育に携わるすべての方に贈るシリーズです。
([チラシ:PDF] 以上,凡人社による紹介)
『第3巻 教室』
- 小林ミナ・衣川隆生(編著),水谷修(監)
- 池上摩希子・島田徳子・古川嘉子・森本郁代・柳町智治・山内博之(著)
- 2009年4月,凡人社刊
- 2,625円,ISBN978-4-89358-706-0
目次
- 第1部 タスク――教室を考える
- 第2部 過去から現在へ――教室と能力観・学習観・教育観
- 第3部 現在――「教室概念」を考える
- 文化能力の測定と教育
- メタ認知知識の外言化がもたらすもの――モニタリングの基準の意識化と内在化を目指して
- 教室活動と「リアリティー」
- 伝達から対話へ――大学での日本語教育の現場から
- ハイブリッドのデザインとしての教室そして学習者
- 「教室」の解体が創出するもの――「にほんごわせだの森」の実践から考える対話の可能性
- 社会文化的アプローチから見た「教室」と「教室」を支えるICTの利用
- 第4部 現在から未来へ――新たなる教室概念の創造
『第5巻 文法』
- 小林ミナ・日比谷潤子(編著),水谷修(監)
- 岡田みさを・小野正樹・坂口和寛・名嶋義直・山田敏弘(著)
- 2009年4月,凡人社刊
- 2,625円,ISBN978-4-89358-708-4
目次
- 第1部 タスク――日本語教育と文法
- 第2部 過去から現在へ――文法研究と文法教育
- 第3部 現在――「文法」を考える
- 「基本的な文法項目」とは何か
- 義務・必要を表す表現のスタイル差
- 上級学習者の課題とする文法項目――意見の伝え方を例として
- 母語話者による母語話者ロールプレイング発話の評価からわかること――口頭コミュニケーション文法へのアプローチ
- 活動に埋め込まれた「はい」使用――リソースの組み合わせの中の言語形式
- 日本語教師の日本語分析技術を養成するストラテジートレーニング――独習型教材の開発
- 日本語教育にも国語教育にも活かせる日本語文法とは
- 第4部 現在から未来へ――新たな文法観に向かって