修士課程 34期生(2017年9月入学)
國橋さゆる
研究テーマ
ハンガリーの日本語使用者による日本語学習の意義解釈
日本語教育に関する興味関心
海外の日本語教育が行われる意義
言語使用者が1億3000万人を超えるのに,極端に地理的に偏った使用状況にあるのが日本語のひとつの特徴です。また,「日本語学習経験が就職などの実利的なアドバンテージを持っている」訳ではないのに,学ぼうとする人が少なくない,という特徴も見受けられます。今後ますます進化するIT技術を介して,日本語をリンガフランカとし,価値観や好みが近い人たちによる,ネット上の”概念としての日本”のようなものが立ち現れるかもしれないと思うと楽しみです。
残念なことですが,昨今のグローバル化は経済的価値観に依っているためか,ポピュリズムや分断を顕在化させてしまいました。この現象を私は「人間はお金が増えるからという理由で友だちになれるわけではない現象」と呼んでいます。
技術革新によって”小さくなった地球”においても,価値観と存在の多様性を維持し,国境にとらわれ過ぎないフレキシブルさを保つことが平和の鍵となるのではと考えています。日本語に興味をもってくれた人に”日本ファン”になってもらえるよう,日本語教育学に寄与していきたいと思います。
発表
- 國橋さゆる(2019年9月).「グローバル化と日本国内の変化――新資格「特定技能」と日本語教育」(ポスター発表)EJHIB2019――社会・人・ことばの動態性と統合(ブラジル:ジャパンハウス・サンパウロ)
- 國橋さゆる(2019年9月).「日本語学習の日本留学の動機の多様化」(ポスター発表)EJHIB2019――社会・人・ことばの動態性と統合(ブラジル:ジャパンハウス・サンパウロ)
- 寅丸真澄,吉田好美,大木結,守屋亮,國橋さゆる,七海美和子,迎明香,黄進文,込宮麻紀子(2019年3月10日).「『わせだ日本語サポート』実践報告――留学生のための自律学習支援の意義と課題を考える」(ポスター発表)言語文化教育研究学会第5回年次大会(早稲田大学).
- 加納雅美,岡本英久,小澤さやか,國橋さゆる,宮内健太郎(2019).「日本語教育は何ができるか考えるワークショップ――新たな在留資格『特定技能』の創設を目前にして」(ワークショップ)早稲田日本語教育学会2019年春季大会.
自己紹介
主にIT,デザイン系の職種を経験した後,NZでの短い留学体験で”日本語教育”という分野を知りとびつきました。
「体験しないと語れない。体験しても真実とは限らない(一般化はできない)。」が信条のようになっている上に,自らの好奇心に勝てたことがありません。よって,頻繁な移動と人との接触は避けられず,苦にもなりません。
個人的な目下の課題は「ひとつの事に集中して取り組むこと」です。
経歴
- 2017~現在
- 当研究科 修士課程 在籍
- 2015~2017
- 民間日本語学校 勤務
- ~2013
- 一般企業勤務 及び 自営業