遠隔教育関連新聞記事
「ニッポンのことば」第2部
「国際化」の中で (2)
*この文章は朝日新聞2001年5月14日12版N文化総合面に掲載された記事を転載したものです。
「日本語遠隔授業」。画面に映る高麗大の金和子さんの質問は「小泉首相は人気がありますか?」=東京都新宿区の早稲田大で,御堂義乗氏撮影 |
早稲田大学が今月,インターネットで 「日本語遠隔授業」をはじめた。
韓国・ソウルの 高麗大学で日本語を学ぶ 学生たちと,それぞれの映像を見ながら 日本語で語り合う。11日は, 早稲田側が口火を切った。「高麗大はスポーツで最近, ライバルの延世大に負けてる。なぜですか」 「応援が足りないから」。 別の学生が逆襲する。
「早稲田は慶応に負けてるそうですが」言葉の鍛錬だけでなく,相手側の様子も分かる。そんな狙いで授業をはじめたのは,早稲田に4月にできた大学院日本語教育研究科。設立の背景には, 日本語を学ぶ人の急増に,専門教員の育成が追いついていないという事情がある。
淡江時報
「早稲田大学との遠隔教育に関する提携」
本淡江大学は,協定校である早稲田大学と今後遠隔授業を開設する予定である。この遠隔授業は,本学師資培育中心のクラスと早稲田大学日本語教育研究所の宮崎里司助教授のクラスの間で行う。
この授業は2002年5,6月に行う予定だそうだ。これで本学は,早稲田大学と国を越えて遠隔教育を行う初めての大学になるそうだ。
この遠隔授業は本学教育学院師資培育中心の「日本語教材教法と実習」のクラスで試行する予定である。この授業の担当者は日本語文学系講師石川清彦だ。両大学の時間割りと学制の違いによって,この授業で毎回遠隔授業を行うのはまだ無理なので,2002年の5月と6月は,月一度(二回とも火曜日の午後2時~3時に実施する予定)ずつ行う予定である。遠隔授業「日本語教材教法と実習」のコーディネーターは早稲田大学の宮崎里司助教授だ。本学は受け側である。この授業は図書館後棟i501教室で実施する予定で,授業中に早稲田大学の学生とインターアクションする時間も設ける。
参加者は師資培育中心の学生を中心とするが,日本語教育に興味を持っている他学部の学生の聴講も可能だ。
試行的に,2001年11月に藤井彰二先生が担当した「日本語教授法」の授業で遠隔授業の実験を行った。日本語文学系主任劉長輝先生をはじめたくさんの先生方が出席された。コーディネーターは早稲田大学宮崎里司先生で,双方は「聴解教育」について積極的な意見交換ができた。これを契機として,双方は今回の遠隔教育のプロジェクトに到達した。
劉長輝先生の話によると,本学は2000年に早稲田大学と姉妹校の協定をしてから,お互い積極的に学術交流のためにいろいろな準備をした。今回のプロジェクトの達成には師資培育中心の張雅芳主任の協力と,遠隔教育組組長郭経華からの技術提供をいただいた。本学は協定校である駒沢大学と遠隔会議を行った経験があるので,技術の面では問題がないそうだ。また,今回のプロジェクトを通じて,未来化,情報化と国際化を目指す本学の新たな発展を期待している,と劉先生が語った