第6号(2015年10月刊行)
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研究ノート
初等中等教育レベルの「教材」を捉え直す ― 「ユニット教材」の提案
人見美佳(目黒区教育委員会),河上加苗(早稲田大学大学院日本語教育研究科)
- ■要旨
- 本稿では,初等中等教育レベルの日本語教育実践において,「教材」をどのように捉えるのかを検討することを目的とし,「実践的教材論」から立ち上がる「ユニット教材」を提案した。「ユニット教材」では,JSL児童生徒の主体性を重視した上で,「日本語教育的観点」・「キャリア教育的観点」・「学校教育的観点」の3つの観点に着目した「教材」の開発を試みた。本稿では,筆者らが作成した「ユニット教材」のサンプルから,具体的にその理論的背景を述べ,その意義と課題を明らかにした。
- ■キーワード
- 年少者日本語教育
- 教材論
- キャリア教育
- 「複言語性」
- 「ユニット教材」
- ■Entry
- 人見美佳,河上加苗(2015).初等中等教育レベルの「教材」を捉え直す―「ユニット教材」の提案『ジャーナル「移動する子どもたち」―ことばの教育を創発する』6,1-26.http://gsjal.jp/childforum/journal_06.html
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日本語教育は学級担任の認識をどう変えるのか ― JSL児童の支援に携わる学級担任経験者へのインタビュー調査から
小本そのみ(東京福祉大学)
- ■要旨
- 学校教育現場には多くのJSL児童が在籍し,その日本語学習支援は日本語教育の専門家が担い,在籍級の学級担任にはJSL児童に対する適切な支援が難しいという現状がある。それは,一般の教員にとって養成の段階から日本語教育と関わる機会がほとんど無いために生じてきた問題である。本稿では,この問題に対し,日本語教育に関わることが子どもに対する学級担任の認識にどのような変化を起こし得るのかを明らかにすることで,学級担任にとって日本語教育がいかに必要な分野であるかを示したいと考えた。
そこで,小学校現場でJSL児童の支援に携わる学級担任経験者へのインタビュー調査を行い,日本語教育と関わることによって調査協力者に起こった気付きや変化を分析した。その結果,子どものことばの力を捉えようとする際の気付きから,JSL児童だけでなく,発達障害などのことばに困難を抱えている子どもを含めた全ての子どものことばの個性を捉える視点に変化が起こったことが分かった。このことから,学級担任にとって日本語教育に関わることが,JSL児童を含めた全ての子どもに対する認識を深める可能性を持つが故に,学級担任にとって欠かすことのできない必要な分野であることを述べる。
- ■キーワード
- JSL児童
- 学級担任の認識
- 気付きと変化
- ことばの力
- 教師の成長
- ■Entry
- 小本そのみ(2015).日本語教育は学級担任の認識をどう変えるのか ― JSL児童の支援に携わる学級担任経験者へのインタビュー調査から『ジャーナル「移動する子どもたち」―ことばの教育を創発する』6,27-40.http://gsjal.jp/childforum/journal_06.html
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エッセイ
ことばを通して共有する世界 ― 子どもたちが苦手な作文活動を振り返る
本間祥子(シンガポール日本語補習授業校)
- ■Entry
- 本間祥子(2015).ことばを通して共有する世界 ― 子どもたちが苦手な作文活動を振り返る『ジャーナル「移動する子どもたち」―ことばの教育を創発する』6,41-43.http://gsjal.jp/childforum/journal_06.html
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移動しながらことばを学ぶ
上田潤子(早稲田大学日本語教育研究センター)
- ■Entry
- 上田潤子(2015).移動しながらことばを学ぶ『ジャーナル「移動する子どもたち」―ことばの教育を創発する』6,44-52.http://gsjal.jp/childforum/journal_06.html
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