わせだの森:森で育まれた卒業生のいま
あらゆる授業で役立つ「活動」――上田潤子
早稲田大学日本語教育研究センター非常勤インストラクター,他:紹介ページ)
実践1『わせだの森』では,参加者が楽しく話しながらお互いを理解できるような活動を考えていきます。どんなことを話してほしいか,そのためにはどんな問いかけが必要か,どんな小道具が有効か,どんな例を示すのがわかりやすいか,また,形態としては参加者全体でやったほうがいいか,グループに分けたほうがいいか,何人ぐらいのグループがいいか,何を基準にグループ分けするか,等々,毎回みんなで考え,シミュレーションをし,工夫を凝らし,実際の『わせだの森』でやってみます。その結果を振り返り,次回に挑むという繰り返しです。
アイスブレイキングや活動というのは,日本語学校や大学の授業で教科書の種類や日本語のレベルに関係なく求められます。私は現在早稲田のセンターで授業をしていますが,『わせだの森』での経験が役に立っています。こういう活動だったらこのぐらいの人数のグループに分けたほうがいいなとか,これはペアのほうがいいなとか,イメージすることができるようになりました。おもしろい活動を思い付いてもそのやり方がうまく伝わらないことが以前は多々あったのですが,わかりやすい例を示すことが有効であることを『わせだの森』で学んだので,今はすんなり活動に入れるようになりました。
(2014年秋履修)