わせだの森:森で育まれた卒業生のいま

つくって,壊し,考え,また創る――中野裕美子

墨田区教育委員会日本語指導員:紹介ページ

実践1『わせだの森』に準備されていたものは,使える教室だけ。コンセプトもやることも,参加者がどんな日本語のお土産を持って帰れるのかも,何も決まっていませんでした。

活動の目的や計画は,全て履修者で考えます。考えた案を元に,履修者,ボランティアの方々と検討し,多様な教室参加者が日本語で伝え合おうとすることができる活動案にたたき上げていきます。考えが足りなければ,先生はじめ皆にゆさぶられます。だからこそ,『作っては,壊し,考えて,またつくる』プロセスから学び,自身の日本語教育の核をつかみとることができるのです。

私は現在,外国につながる児童が多く在籍する公立小学校で日本語指導員として勤務しています。様々な教育観が交差する学校現場で児童の日本語指導体制の確立に向けて取り組むことは,ゆさぶられることの連続です。そのような中,あきらめずに積み重ねることができたのは,『わせだの森』のプロセスから学んだ確かなコトがあるからこそ。個性豊かな子どもたちと本気でぶつかり合いながら,みんなが成長する中で,日本語の力を伸ばしていく姿を目の当たりにできることは,何よりの喜びです。

(2007年春履修)

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