第7号(2016年6月刊行)

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論文

年少者日本語教育における授業参加支援の捉え直し ― 子どもにとっての意味と支援者にとっての意味を考える過程から

関裕子(早稲田大学大学院日本語教育研究科修士課程修了)
■要旨
日本語を母語としない子ども(以下,JSL の子ども)が授業に参加するための支援とは一体何なのか。在籍学級におけるJSL 児童の支援・観察を基に,これまで議論されてこなかった「JSL の子ども本人にとっての授業に参加することの意味」に着目して再考を試みる。その際には参加を可能にしている教員やクラスメイトとの関係性,また,その参加の様子を見つめる支援者の参加の捉え方にも目を向け,在籍学級という制限の多い環境下でJSL の子どものためになる授業参加支援のあり方を検討する。
■キーワード
  • 在籍学級
  • 授業参加支援
  • 参加することの意味
  • 支援者の参加観
  • すり合わせ
■Entry
関裕子(2016).年少者日本語教育における授業参加支援の捉え直し―子どもにとっての意味と支援者にとっての意味を考える過程から『ジャーナル「移動する子どもたち」―ことばの教育を創発する』7,1-23.http://gsjal.jp/childforum/journal_07.html
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研究ノート

JSL高校生にとって複数言語を使用する意義とは ― 学習場面における複数言語のやりとりに着目して

高千叶(早稲田大学大学院日本語教育研究科修士課程)
■要旨
本稿では,放課後支援での高校生同士及び高校生と指導員との複数言語によるやりとりに着目して,JSL 高校生にとって複数言語を使用する意義とは何かを明らかにすることを目的とする。JSL 高校生の複数言語使用を数言語が果たしている機能から分析し,ひろばという学習場面において,異なる日本語能力を持つ生徒がどのように複数言語能力を駆使し,また,その複数言語使用がJSL 高校生の学びにどのような影響を与えたかを考察した。
■キーワード
  • 複言語複文化
  • トランスランゲージング
  • 複数言語使用
  • やりとり
■Entry
高千叶(2016).JSL高校生にとって複数言語を使用する意義とは―学習場面における複数言語のやりとりに着目して『ジャーナル「移動する子どもたち」―ことばの教育を創発する』7,24-44.http://gsjal.jp/childforum/journal_07.html
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寄稿

外国につながる子どもたちの言語・教育と司法上の課題

久保田祐佳(キーストーン法律事務所,第二東京弁護士会所属),
河野優子(法テラス東京法律事務所,東京弁護士会所属),
高橋済(ミモザの森法律事務所,東京弁護士会所属)
■Entry
久保田祐佳,河野優子,高橋済(2016).外国につながる子どもたちの言語・教育と司法上の課題『ジャーナル「移動する子どもたち」―ことばの教育を創発する』7,45-58.http://gsjal.jp/childforum/journal_07.html
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書評

我住在日語:わたしは日本語に住んでいます。 ― 温又柔(2016).『台湾生まれ 日本語育ち』白水社.

川上郁雄(早稲田大学大学院日本語教育研究科)
■Entry
川上郁雄(2016).我住在日語:わたしは日本語に住んでいます。―温又柔(2016).『台湾生まれ 日本語育ち』白水社.『ジャーナル「移動する子どもたち」―ことばの教育を創発する』7,59-69.http://gsjal.jp/childforum/journal_07.html
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