第10号(2019年7月刊行)
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目次
研究論文
研究ノート
報告
- 川上 郁雄
- 三宅 和子
- 岩﨑 典子
-
- パネリスト:タスタンベコア・クアニシ,下地ローレンス吉孝,デビッド・チャップマン
エッセイ
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研究論文
日本語を学ぶ子どもが書く力を獲得することにはどのような意味があるのか ― 発達段階を捉える視点から
本間祥子(早稲田大学)
- ■要旨
- 本研究は,日本語を学ぶ子どもが書く力を獲得することには,どのような意味があるのかを,子どもたちの発達段階から考察するものである。海外の日本人学校における小学校3年生のクラスで実施した作文の授業実践を事例に,子どもたちが自らの経験や記憶をどのように語ったのかを分析した。その結果,子どもたちが書くことをとおして,過去の出来事と当時の自分の感情に向き合い,自分なりに整理する姿,そして,それらを乗り越えた自分自身を自覚する姿が浮かび上がってきた。子どもたちは日本語で書くことを学ぶなかで自分の認識を言語化することができ,今ここにいることの意味を自分なりに見出していったのである。以上の点をふまえ,今後の教育実践に向けた示唆を提示した。
- ■キーワード
- 年少者日本語教育
- 書く力
- ことばの力
- 発達段階
- 日本人学校
- ■Entry
- 本間祥子(2019).日本語を学ぶ子どもが書く力を獲得することにはどのような意味があるのか―発達段階を捉える視点から『ジャーナル「移動する子どもたち」―ことばの教育を創発する』10,1-25.http://gsjal.jp/childforum/journal_10.html
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研究ノート
「移動する子ども」たちのサマーキャンプ ― ことばの実践の機会としての一時帰国
東雅江(上智大学言語教育研究センター非常勤講師)
- ■要旨
- 「移動する子ども」とその親にとって,日本に短期間滞在する一時帰国での体験はどのような意義があるのか,ことばの実践の機会という面から論考する。海外に居住する家族にとって,一時帰国は子どもに日本語や日本文化に触れさせる機会でもあり,教育戦略の一つとして,日本の小学校に体験入学をさせる親もいる。本稿では,従来からある体験入学などとは違う形の体験の例として,あるサマーキャンプの実践に焦点を当てる。サマーキャンプでの体験は子どもにどのような意味があったのか,親はその子どもの体験をどう捉えたのか詳述する。一時帰国は,子どもにとっては,「移動」を繰り返す人生の中での「移動」体験の一つである。その体験は,多様な背景をもつ「移動する子ども」にとって,ことばの力を育む貴重な実践の機会であると言える。
- ■キーワード
- 一時帰国
- サマーキャンプ
- 体験入学
- 「移動する子ども」
- ことばの実践
- ■Entry
- 東雅江(2019).「移動する子ども」たちのサマーキャンプ―ことばの実践の機会としての一時帰国『ジャーナル「移動する子どもたち」―ことばの教育を創発する』10,26-45.http://gsjal.jp/childforum/journal_10.html
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報告
「移動とことば」をめぐる冒険 ― ある合評会の議論
川上郁雄(早稲田大学) 三宅和子(東洋大学) 岩﨑典子(南山大学)
- ■パネリスト
- タスタンベコア・クアニシ
- 下地ローレンス吉孝
- デビッド・チャップマン
- ■Entry
- 川上郁雄,三宅和子,岩﨑典子(2019).「移動とことば」をめぐる冒険―ある合評会の議論『ジャーナル「移動する子どもたち」―ことばの教育を創発する』10,46-72.http://gsjal.jp/childforum/journal_10.html
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エッセイ
日本語を学ぶ子どもと向き合う ― 私の英語習得回顧録
山﨑遼子(米国オレゴン州在住)
- ■Entry
- 山﨑遼子(2019).日本語を学ぶ子どもと向き合う―私の英語習得回顧録『ジャーナル「移動する子どもたち」―ことばの教育を創発する』10,73-76.http://gsjal.jp/childforum/journal_10.html
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