第9号(2018年6月刊行)

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研究ノート

タイにおける複言語・複文化ワークショップの実践 ― 「自分を語り他者と体験を共有する場」を作り,繋げていく意義

深澤伸子(JMHERAT代表),池上摩希子(早稲田大学日本語教育研究科)
■要旨
本稿では,親や教師たち自身がモノリンガル的な価値観から脱却することを目指し,2011年から行ってきた「複言語・複文化ワークショプ」について報告する。これまでの活動を紹介した後,2017年9月実施のワークショップを中心に「自分を語り他者と体験を共有する場」としてのワークショップの意義を考察する。それによって,場を起こし,場を超え,場と場を繋げるワークショップの実践としての意義を示したい。
■キーワード
  • 複言語・複文化
  • 語り
  • トランスランゲージング
  • 言語ポートレート
  • ワークショップ
  • 場の拡張
■Entry
深澤伸子,池上摩希子(2018).タイにおける複言語・複文化ワークショップの実践―「自分を語り他者と体験を共有する場」を作り,繋げていく意義『ジャーナル「移動する子どもたち」―ことばの教育を創発する』9,1-18.http://gsjal.jp/childforum/journal_09.html
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実践報告

学校における日本語教師の役割とは何か ― 高校における留学生支援を通じて

齋藤恵(私立高校講師)
■要旨
本稿では,ある私立高等学校における,海外からの正規留学生を対象とする日本語学習支援の立ち上げから2年間の実践経過を踏まえて,高校への留学生の学びの捉え方について考察し,学校における日本語教師の役割を再考する必要性を論じた。
■キーワード
  • 高校への留学生
  • 日本語教師の役割
  • 留学経験をめぐる学び
  • 高校生としての学び
  • ことばの学び
■Entry
齋藤恵(2018).学校における日本語教師の役割とは何か―高校における留学生支援を通じて『ジャーナル「移動する子どもたち」―ことばの教育を創発する』9,19-27.http://gsjal.jp/childforum/journal_09.html
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調査報告

「目黒モデル」における教育実践の指導記録の分析報告 ― 「教育活動の省察」における指導記録の活用事例

人見美佳(目黒区教育委員会),福留奈美,西島阿弥子,北田蓉子,山本祐梨子(以上,早稲田大学大学院日本語教育研究科)
■要旨
年少者日本語教育における指導記録は,学校関係者への実践報告としての役割を持つだけでなく,実践者が自らの実践を振り返るために活用するものと考えられる。「目黒モデル」ではさらに,指導記録を同時期に実践を行う実践者同士で共有することで,他者の実践への取組みを知るための参考資料として有効活用している。本報告は,実践者が「自身の教育活動を省察」する機会として自己と他者の指導記録が有効であること,そして,過去の記録も含めて「目黒モデル」の指導記録をまとまりのある実践の記録として通読し分析的に読み解くことの価値を,事例を通して報告するものである。
■キーワード
  • 年少者日本語教育
  • 教育実践
  • 動態性
  • 個別性
  • 「目黒モデル」
■Entry
人見美佳,福留奈美,西島阿弥子,北田蓉子,山本祐梨子(2018).「目黒モデル」における教育実践の指導記録の分析報告―「教育活動の省察」における指導記録の活用事例『ジャーナル「移動する子どもたち」―ことばの教育を創発する』9,28-39.http://gsjal.jp/childforum/journal_09.html
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書評

モバイル・ライブズを生きる「移動する家族」の物語 ― 岩城けい(2017)『Masato』集英社文庫

川上郁雄(早稲田大学大学院日本語教育研究科)
■Entry
川上郁雄(2018).モバイル・ライブズを生きる「移動する家族」の物語―岩城けい(2017)『Masato』集英社文庫『ジャーナル「移動する子どもたち」―ことばの教育を創発する』9,40-46.http://gsjal.jp/childforum/journal_09.html
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エッセイ

海外で成長する子どもの「ことば」育て(2) ― オーストラリアに移住したわたしと息子のこの一年

中野千野(ノースショア日本語学校)
■Entry
中野千野(2018).海外で成長する子どもの「ことば」育て(2)―オーストラリアに移住したわたしと息子のこの一年『ジャーナル「移動する子どもたち」―ことばの教育を創発する』9,47-56.http://gsjal.jp/childforum/journal_09.html
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子どもたちと一緒に外国で生活しながら感じた「孤独」

木村 祐子(アメリカ在住)
■Entry
木村祐子(2018).子どもたちと一緒に外国で生活しながら感じた「孤独」『ジャーナル「移動する子どもたち」―ことばの教育を創発する』9,57-61.http://gsjal.jp/childforum/journal_09.html
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