第15号(2024年11月刊行)
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目次
研究ノート ― 特集:複数言語環境で成長する子どもたちはどのように言語と向き合い,生きようとしているのか
エッセイ ― 特集:複数言語環境で成長する子どもたちはどのように言語と向き合い,生きようとしているのか
エッセイ ― 特集:複数言語環境で成長する子どもたちはどのように言語と向き合い,生きようとしているのか
エッセイ ― 特集:複数言語環境で成長する子どもたちはどのように言語と向き合い,生きようとしているのか
研究ノート
書評
書評
特集:複数言語環境で成長する子どもたちはどのように言語と向き合い,生きようとしているのか
緒言
川上 郁雄(編集委員会委員長)
- ■Entry
- 川上郁雄(2024).緒言―特集:複数言語環境で成長する子どもたちはどのように言語と向き合い,生きようとしているのか『ジャーナル「移動する子どもたち」―ことばの教育を創発する』15,1-3.http://gsjal.jp/childforum/journal_15.html
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【特集:研究ノート】
「移動する子ども」と展望的Family Language Policy ― 米日中をトランスナショナルに生きる女性の語りを事例に
小幡 佳菜絵(清華大学大学院人文学院博士後期課程)
- ■要旨
- 本稿では,幼少期から米国・日本・中国を中心にトランスナショナルに生き,また,日中国際結婚家庭というトランスナショナルな家庭において,これから親になろうとする,一人の女性のライフストーリーを手がかりに,「移動する子ども」の経験と記憶が,親の視点に仮想的に立った際の「展望的Family Language Policy(FLP)」に,どのように投影されるかを探索的に検討する。半構造化インタビューの結果,移動の軌跡に伴う言語とのかかわりについては,幼少期の米国での《英語という言語資本》の獲得,日本に移動後の日本語に関わる《言語的挫折》や《英語との切断》,高校生での再渡米に際する《完璧主義と自信のなさ》に特徴づけられる英語とのかかわり,結婚後の《家庭内共通言語レパートリーとしての英語》という5点が提示された。また,「展望的FLP」の構想においては,自身の複数言語とのかかわりに関する経験と記憶にもとづき,《子どもの生活世界と理想論》を分けて捉える眼差しが提示された。このように,本研究では,「展望的FLP」を「移動する子ども」学とFLP研究の接点のひとつとして位置づけたうえで,「移動する子ども」の経験と記憶に根ざしたライフストーリー,言語とのかかわりの軌跡,「展望的FLP」の関係性を,当事者の視角・営為を基点に提示した。
- ■キーワード
- 「移動する子ども」
- Family Language Policy
- ライフストーリー
- 複言語・複文化家庭
- トランスナショナルな生活世界
- ■Entry
- 小幡佳菜絵(2024).「移動する子ども」と展望的Family Language Policy ― 米日中をトランスナショナルに生きる女性の語りを事例に『ジャーナル「移動する子どもたち」―ことばの教育を創発する』15,4-21.http://gsjal.jp/childforum/journal_15.html
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【特集:エッセイ】
複言語・複文化環境で成長してきた「私」は,どのように複言語と向き合い,生きようとしているのか ― 幼少期から現在にかけて「ルーツ」への捉え方の変容を経験して
北村 名美(早稲田大学日本語教育研究科修士課程修了)
- ■Entry
- 北村名美(2024).複言語・複文化環境で成長してきた「私」は,どのように複言語と向き合い,生きようとしているのか ― 幼少期から現在にかけて「ルーツ」への捉え方の変容を経験して『ジャーナル「移動する子どもたち」―ことばの教育を創発する』15,22-27.http://gsjal.jp/childforum/journal_15.html
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【特集:エッセイ】
「母の日本」から「私の日本」への旅 ― 辛かった補習校の後の大学生活
有留 寛大(Bowdoin College)
- ■Entry
- 有留寛大(2024).「母の日本」から「私の日本」への旅 ― 辛かった補習校の後の大学生活『ジャーナル「移動する子どもたち」―ことばの教育を創発する』15,28-43.http://gsjal.jp/childforum/journal_15.html
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【特集:エッセイ】
継承語の支援とキャンプの可能性 ― 欧州日本語親子キャンプへの参加を含め
西山 千香子(オランダ在住)
- ■Entry
- 西山千香子(2024).継承語の支援とキャンプの可能性 ― 欧州日本語親子キャンプへの参加を含め『ジャーナル「移動する子どもたち」―ことばの教育を創発する』15,44-55.http://gsjal.jp/childforum/journal_15.html
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【研究ノート】
記号接地問題と「移動する子ども」学
川上 郁雄(早稲田大学名誉教授)
- ■要旨
- 本稿では最初に「子どもはどのようにことばを学ぶのか」という視点から認知科学研究の成果を概観した。次に,その研究成果が「複数言語環境で育つ子どもの場合」にはどのように応用できるのかを具体例をもとに考えた。さらに,それらの考察から,複数言語環境で育つ子どもの「ことばの学び」をどう考え,「ことばの教育」をどのように実践するのかを検討した。最後に,以上の考察が「移動する子ども」学の発展においてどのような意味があるのかを考えた。
- ■キーワード
- 認知科学
- 記号接地問題
- 複数言語環境
- 移動する子ども
- 「ことばの学び」
- 「ことばの教育」
- ■Entry
- 川上郁雄(2024).記号接地問題と「移動する子ども」学『ジャーナル「移動する子どもたち」―ことばの教育を創発する』15,56-79.http://gsjal.jp/childforum/journal_15.html
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【書評】
「移動する子ども」の名付けと名乗りの弁証法的営為 ― 小林聡子(2021).『国際移動の教育言語人類学―トランスナショナルな在米「日本人」高校生のアイデンティティ』明石書店.
小幡 佳菜絵(清華大学大学院人文学院博士後期課程),小澤 伊久美(国際基督教大学)
- ■Entry
- 小幡佳菜絵,小澤伊久美(2024).「移動する子ども」の名付けと名乗りの弁証法的営為 ― 小林聡子(2021).『国際移動の教育言語人類学―トランスナショナルな在米「日本人」高校生のアイデンティティ』明石書店.[書評]『ジャーナル「移動する子どもたち」―ことばの教育を創発する』15,80-91.http://gsjal.jp/childforum/journal_15.html
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【書評】
モバイル・ライブズの青春群像 ― 岩城けい(2023)『M』集英社
川上 郁雄(早稲田大学名誉教授)
- ■Entry
- 川上郁雄(2024).モバイル・ライブズの青春群像 ― 岩城けい(2023)『M』集英社[書評]『ジャーナル「移動する子どもたち」―ことばの教育を創発する』15,92-97.http://gsjal.jp/childforum/journal_15.html
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